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たまには本を

レコーディング・ワークの日々。スタジオはキンキンに冷えているが、外はジメジメとして暑い。急に大雨が降ったりしていた。そういやさっき、ここんところ出くわしたことないぐらいの大きめな地震があった。慌ててテレビつけると、23区は震度4だったらしい。テレビをつけついでに、チャンネルを回してみる。なんと!上田桃子が優勝しているではないか!?とか思いつつも、消して作業に戻る。一旦作ったドラムトラックのちょっとしたタイミングを、何度も何度も検証してみる。1拍目のキックや2拍目と4拍目のスネアのタイム、ハイハットのハネ具合なんかを、こうでもかあぁでもかなんてやっていると、なかなか先に進まない。またディテールにはまり出してしまった。こうなると解決するまで、前へ進めなくなる。

一度音を聴くのをやめて耳を休めてみようと思い、スティーリー・ダンの「リーリング・イン・ジ・イヤーズ」(ブライアン・スィート著)という本を読み出した。読んでいたら書いてある曲が無性に聴きたくなり、結局耳を休めるどころか、「エイジャ」と「ガウチョ」をつるっと聴きながら、本を読みふけった。いろんなエピソードの中でもひとつ気になったのがあった。アシスタント・エンジニアが、24chのアナログ・マルチ・テープに録音されている新曲の音を、誤って3/4消してしまうというエピソード。二度と再現できないパフォーマンス、数々のテイク、5週間強に渡るレコーディングの時間、何千ドルというかかったお金・・・それらが、新入りアシスタントのミスで3/4消去されてしまったという。これには、自分も経験がある。その時は48(sonyのデジタル・テープ・レコーダー。今は使わない。)とProToolsの両方にレコーディングしていたから助かったようなものの、アナログマルチで、しかもセイフティを作らないという彼らの時代とか、そのショック度合いは比べものにならないほどデカかっただろう。どちらにも気の毒としか言いようがない。その曲は以後何度となくレコーディングしてみたらしいが、その最初のテイクを超えないので、お蔵入りになったらしい。聴いてみたかった・・・いろいろと想うことが湧き出てくる、そんなエピソードだった。

そうこうしてるうちに、脳ミソと耳がフラットになり、今一度ドラムのグルーヴ作りに精を出した。おそろしいもので、すいすいと判断でき、バッチリグルーヴした。そうなるとEQやコンプも挟みたくもなり、今度は整音し、心地いいコンプのアタック&リリースと、あぁでもないこうでもないとやりだす。アレンジの途中でである。でも結局アレンジはすんなりと出来上がる。頭で鳴ってるイメージがぼんやりとあって、そこに到達するまで試行錯誤をする感じって、フェイゲン&ベッカーと(クオリティは違えど)同じようなことやってんだなぁ・・とか思ったりなんかして。たまには作業止めて、本読むのもいいかなと。
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吉田美奈子「calling」