「THIS IS IT」
マイケルが生きていたら、あれをやっちゃってたんですよね・・・凄い・・凄すぎる・・・特に我々ミュージシャンにはたまらない内容でした。マイケルがバンドメンバーにリクエストをするシーンとか、イヤモニがやりにくいとか言ったりするシーンとか、「超を越えるスーパースターも、やっぱ人間なんだ。俺らと同じようなことを言ってるなぁ・・フムフム・・(レベルが違うっちゅうねん!)」みたいな。(笑)「でも、歌とダンスそしてエンターテインメント性たるや人間技ではない・・・しかもこの人50歳?信じられない。」とか「この女性ギタリストうまいなぁ・・」とか、あれこれ感嘆しながら見ていて、最後のマイケルの言葉が重くて、これが最後に永眠してしまうんだ・・なんて思うと、結構胸が痛くなったり。映画としてのクオリティ云々よりも、単にいちマイケル・ジャクソンファンとして、ものすごく感動して帰ってきました。
僕は「Off The Wall」が最も好きなアルバムなんですが、老若男女それぞれの世代でフェイバリット・アルバムは違うんでしょうね。若い人が意外に多かったのはびっくりしました。もちろん僕と同世代や上の人もたくさんいました。
「Off The Wall」って、あれってAll 生演奏なんですよ。全て。「スリラー」はコンピューターによる打ち込みもたくさん入ってますが。ドラム〜パーカッション〜ベース〜ギター〜キーボード〜ブラス〜弦〜コーラス〜ボーカル、その全てが全て人間の手による生演奏で、あれです。
1曲目から最高!シェーカーとmoogによるシンセベースだけ。それですでに身体が動く。で、ジョン・ロビンソンの「タタッタ」ってスネア・フィルにいったいどれだけドキドキさせられたか・・で、これ以上キャッチーには作れないってほどの弦のフレーズ!!アウトロは、デヴィッド・ウィリアムスとマルロ・ヘンダーソンのギターカッティング大会、パーカッションと相まって「フェイドアウトするな〜!クインシーもっと聴かせて〜!」みたいな。(笑)この頃のフィリンゲンスのアレンジいいんですよね。チャカカーンの「What Cha' Gonna Do For Me」の1曲目とかも彼のアレンジですよね。最高〜!いったいどれだけ影響を受けているか・・・しかしジェリー・ヘイによるブラス・アレンジは要所要所ツボをおさえた素晴らしいアレンジだなぁ・・リズム最高にいいし。L.Aで一度一緒にレコーディングしたことあるんですよね、ジェリー・ヘイは。凄い人です、ほんと。その時のドラムは、スティーブ・フェローン、ベースはジミー・ジョンソン、ギターはディーン・パークス、鍵盤は僕でした。凄かったぁ・・・一生忘れません。
3曲目の「Working Day And Night」は、先日COLD FEETがカヴァーアルバムを出して、Sun Pauloとこの曲でコラボしました。僕はアコピとローズを弾きました。機会があったら是非聴いてみてください。超かっこいいハウスになってますよ〜それにしても、こんなグルーヴィーになかなか弾けないもんです。ほんとこの頃のグレッグ・フィリンゲンスとジョンロビはいい!!今はあんまり好きではないんですが。(>_<) この頃は尋常じゃないほどグルーヴしまくってる。
8曲目の「I Can't Help It」やばいですねぇ・・・曲がスティーヴィー・ワンダー。悪いわけがない。めちゃくちゃ好き。コード進行が好き。メロディーが好き。アレンジが好き。全部好き。このマイケル・ボディッカーによるシンセ、めちゃくちゃ気持ちよくないですか?なんだろ、オーバーハイムとかで作ったのかな?もうピッチエンベロープが効いたこのシンセだけでこのアルバム買う価値あると思うんですが。しかしマイケルは歌のリズムがいい。難しいと思うんだけど、このメロ歌うの。完全に自分のものにしてしまってる。あぁ、死ぬまでにこの曲を生で聴いてみたかったのに・・・