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W杯観戦を終えて

いやぁ・・W杯も終わりましたね・・
すっぽりと生活の中から穴が空いたようです。

スペインが優勝をして、ほんとよかったと思います。ポゼッション・サッカーと組織的なサッカーの見事な融合。スペクタクル性だけではない、リアリティ性も考えられた、いわば「ミクスチャー・サッカー」とでもいうのか、そんな新しいタイプのサッカーが、今大会2つ存在したと思います。スペインとドイツ。どちらもタイプは違えど、「ミクスチャー・サッカー」とでも言うべき、新しいタイプのモダン・サッカーだったように、僕には見えました。

そういう意味で、提示されたこのスタイルがスタンダードとなっていく今後のサッカー界が楽しみです。

先日のCLでインテルが勝ち、モウリーニョのリアリティ追求のサッカーが浸透するかと思いきや、このスペインやドイツのおかげで、スペクタクルでありつつも勝てるサッカーが出てきた。これはでかいことだと思うんですよね。

ボールを支配して攻撃しようとするポゼッション・サッカーは、守ってカウンターを狙うリアクション・サッカーと対峙していて、今大会も前者と後者があいまみえる展開となってました。その両方の戦術を駆使できるタイプは、上記の2チームに加えオランダ〜ブラジル辺りだけだったように思いました。我らが日本も大会に入ってから後者を選び、それで一定の成績をあげたわけで、必ずしも後者のリアクション・サッカーがネガティブであるとは言えません。

今回はダメでしたが、イタリアやそもそものドイツ、ウルグアイなんかは、完全にリアクション・サッカー王国です。組織的なディフェンスから手数をかけずにゴールを狙う。そして決定力で勝負する。これはこれで、スピード〜スキル〜身体能力〜戦術眼などに長けていないと、成功できない戦術だと思います。その最も高性能なものが、先日CLで優勝したインテル(イタリア)や、今大会でウルグアイがやっていたサッカーなんじゃないでしょうか。(そういう評価もあってか、フォルランがMVPに輝いてます。)

でも、今回のドイツ〜スペイン〜オランダ辺りは、ポゼッション型もリアクション型も、その場の状況に応じて自由自在にコントロールできて、1点入れたらただ引いて守るだけではなく、2点目3点目を狙いにいくという攻撃的な姿勢を崩さず、それでいて組織的にしっかりと守備を構築し、見ていてとてもスマートで楽しさに溢れた何とも魅力的なサッカーをしてました。

ブラジルは、そのスペクタクル性とリアリティ性のバランスを、あの後半45分だけ維持できなかった。だから大会を後にすることになったのでしょうね。残念でした。地味なブラジルほど強いと大会前に言ってましたが、その感じはあの45分を向かえるまではキープされてました。でも結局、逆転や勝ち越されるということに慣れていないせいか、メンタリティの部分で自爆していきました。ブラジルはスペインのような勝者のメンタリティがキープできなかった。それが敗因でしょうね。やはり王者は王者らしく戦うべきってことなんでしょうか?

ブラジル   5回
イタリア   4回
ドイツ    3回
アルゼンチン 2回
ウルグアイ  2回
イングランド 1回
フランス   1回
スペイン   1回

という、優勝回数。こんな長い歴史でたった欧州と南米の8つの国しか優勝できないところに、W杯の凄さが伺えます。

欧州4大リーグ(イングランド〜スペイン〜イタリア〜ドイツ)を持つ国が、名実共にこれでようやく全部優勝できたという意味でも、スペインの優勝は価値あるものだと思います。単純にリーグのクオリティでいくと、次にオランダやポルトガルなんかが来てもおかしくないわけで、でもやはりそこは準優勝3回に終わったオランダのように、目に見えない打ち破れない大きな壁が存在するのかもしれません。

そんなことを感じる意義深き大会でした。次はユーロが2年後に。コパ・アメリカやアジア・カップなど、ナショナルチームの大会は今後も楽しみです。それまでは、各国のリーグやCLやEL何よりJリーグを通じて、クラブレベルでのサッカーを楽しみたいと思います!!
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