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小林信吾さん

小林信吾さんが鬼籍に入られました。

言葉にできないほどの悲しみと無念さと悔しさ、そして心からの感謝が込み上げてきます。

今から約20年ほど前に、沼澤尚さん主催のAOR sessionたるものが吉祥寺のスターパインズカフェで行われ、そのセッションでご一緒させてもらったのが最初の出会いでした。

その後、Groove Dynastyという企画コンサートがあり、僭越にも音楽監督を任せられホストバンドのメンバーを選ばせていただく時折、真っ先に「小林信吾さんとツインキーボードでお願いしたいです。」と、林立夫さんにお願いしました。

そんな関係もあり、長年に渡り友成好弘さんと小林信吾さんのお2人で務められてきた角松敏生さんの鍵盤担当にもう1人鍵盤奏者を加えようと話になった時折、自分を推薦してくださったという光栄な話に繋がります。

この角松敏生さんの下で生まれた鍵盤3人の特別な繋がりは、後にTripodというネーミングで密に活動をしていくこととなります。

信吾さんは、自分とは同じようなタイプの音楽家で、ピアノやキーボードの演奏のみならず、作曲や編曲、サウンドプロデュースなど、多岐に渡る活動のその全てが一つで「小林信吾の音楽」と言えるアイデンティティをお持ちでした。

6歳年上のこの大先輩は、常に目指すところであり、背中を見てきたのです。

信吾さんが日本のこの音楽界で残された数々の功績は、永遠に語り継がれていくに相応しいものだと思ってます。誰もが知る普遍性を持つ名曲の編曲、去年リリースされたご自身名義のアルバム、どこを切っても信吾さんのエッセンスしか醸し出ないピアノやキーボード演奏。

心から尊敬してやみません。

もうお会いすることはできやしませんが、信吾さんが残された大きな財産を、我々下世代が心してさらなる下世代に繋いでいかないといけないという使命感すら感じます。

ご家族以外には誰にも伝えることなく、最後まで周りに気配りをして息をひきとられたのでしょう。信吾さんらしいねっと、昨晩角松さんや友成さんと連絡を取り合いました。

今日は、その角松さんのライブです。誠心誠意の言葉にならない気持ちを込めて演奏したいと思います。

信吾さん
本当にありがとうございました。

苦しかった闘病生活からも開放されたんだから、天国で好きなシャンパンをたらふく飲んでくださいね。

そして我々を暖かく見ていてください。

心よりご冥福をお祈りいたします。

2020.10.9
森俊之
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